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埼玉在住の60オーバーのおじじです。管釣りやナチュラルレイクでトラウトを狙ってます。一番好きなのは散財です。おかげで破産寸前で、宝くじに望みを託してますw
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2009年08月02日



ゼットさんから質問をいただいた。


>プラグのカラーを剥離したいのですが、よい方法ってご存じでしょうか??



これってけっこう難しいんだよね。

でも面白いテーマなんでちょいとやってみた。


ゼットさん、ブログネタありがとうございます(笑)


ちなみにへなちょこおやじは、面倒なんで剥がさず上から塗っちゃうね。

石目塗装はちょー簡単。


プラグの塗装を剥がす









上から塗っちゃうのは簡単なんだけど、塗られてる塗料と上から塗った塗料の
相性が悪いと剥がれたり、しわが寄ったりのトラブルが起きる。

また素材のプラスチックの透明感を生かしたカラーにしたい場合は、
塗られている塗料を剥がしたいよね。


スプーンの場合は、素材が金属なんで、シンナーに浸けたり、削ったり、
荒っぽいことも平気でできるけど、プラスチックはダメージを受けやすいので、
なかなか簡単にはいかない。


でもやはり塗料を剥がすにはリムバーかシンナーが一番適している。

リムバーと言っても結局シンナーが含まれているし、へなちょこおやじは
リムバーを持ってないので、今回はシンナーを使うことにする。


プラグの塗装を剥がす










入手しやすいシンナーとしては、ホームセンターで売られている
ラッカーうすめ液やペイントうすめ液


それと薬局で売られている消毒用アルコール

アルコールは、ホームセンターで燃料用が売られているので
こちらでも問題はない。

但し、燃料用はメタノールが含まれていて、毒性が高いので注意が必要だ。


消毒用アルコールは、エタノールと書かれているので成分はハッキリしている。

ラッカーうすめ液やペイントうすめ液は、有機溶剤と書かれているが、正確な成分は不明。

ラッカーうすめ液には、「毒性の高いトルエン、酢酸エチル、メタノールは含まれていない
と書かれてはいるが・・・


プラグの塗装を剥がす










一般的にラッカーうすめ液は、ケトン系やエステル系の有機溶剤が主成分で、溶解力が非常に高い。

塗料でもプラスチックでも何でも溶かしてしまう。




ペイントうすめ液は、石油系が主成分で、油は良く溶かすけど樹脂に対する溶解力は弱い。

ある種の塗料は溶かすけどプラスチックは溶かしにくい。




エタノールは、油は溶かすけど樹脂に対する溶解力は極めて弱い。

塗料もプラスチックもほとんど溶かさない。




うすめ液は成分が分からないので念のため臭いで確認。

仕事で30年間、何十種類というシンナーを扱ってきた経験が役に立つね^^

ラッカーうすめ液はケトン系とエステル系、ペイントうすめ液は石油系で間違いなし。


尚、シンナーに慣れていない人は真似しないようにね

判別できなし、気持ち悪くなっちゃいますよ^^;


プラグの塗装を剥がす










ラッカーうすめ液は、プラスチックに対するダメージが大きいので却下。

ペイントうすめ液と消毒用アルコールで実験開始。

実験に協力してもらうのはこちらの面々(強制参加、笑)。


プラグの塗装を剥がす
うわっ、ココニョロが参加してるぅ^^;










まずはペイントうすめ液とアルコールをそれぞれウエスに浸して、
プラグの塗装面を拭いてみた。



・・・・・



どのプラグの塗装もビクともしない。

シケーダーの塗装がアルコールでわずかに白化しただけ。


白化が写真じゃ全然分からない^^;

プラグの塗装を剥がす










まぁ予想通りの結果なんで驚きはしません^^;



プラグに使用されている塗料はウレタン系が多いはず。

ウレタン塗料は、単に乾燥するのではなく硬化反応により強靱な塗膜となる。

専門的にはポリオールとイソシアネートによる化学反応により架橋構造を作る。


あまり専門的なことを書くとややこしくなるので省略するけど、
ウレタン塗料はアルコールに弱い性質がある。

アルコールで溶けることはないが、シワが寄って塗膜が浮いたりする。

専門的には膨潤と呼ばれる現象なんだけど、塗膜が浮けば剥がすことができる。


っとゆーことでアルコールの中に浸けてみることにする。



哀れ標本になったプラグ達(笑)


プラグの塗装を剥がす










浸けてから5分ほどでマーチンの塗装に異変が!

シワが寄ってきた。


プラグの塗装を剥がす










続いてDクラピーの塗装にも同じようなシワが出てきた。

30分ほどでこんな状態になった。


プラグの塗装を剥がす










そして、ココニョロの頭の部分、シケーダーにもシワが出てきた。

シケーダーは黒くてシワが分かりにくい。


アルコールの色も赤っぽく変化してきた。

でもプリリーには全く変化がない。


プラグの塗装を剥がす










2時間ほど浸けた時点でマーチンとDクラピーを取り出してみた。


どちらも塗装がシワシワ


プラグの塗装を剥がす










アルコールを浸したウエスで擦って塗装を剥がしてみた。

最初にシワが出たマーチンは、比較的簡単に剥がすことができた。


プラグの塗装を剥がす










プラスチック表面の傷に入り込んだ塗装は、つま楊枝でほじって取ったが
完全には取れなくて、わずかに塗料が残ってしまった。

また、プラスチックが全体的に少し白化してしまっている。

アルコールに漬けた影響が出てしまった様だ。

それと、塗装を行った段階で塗料によりプラスチックの表面が侵されてしまっている
事もあるため、この場合はどうにもならない。


それでもかなりきれいに塗装が剥がせたんじゃないかと思う。


プラグの塗装を剥がす










Dクラピーは困った^^;

Dクラピーは成型でウロコやエラが表面に作られているため、
その溝に入り込んだ塗料が剥がれない。


つま楊枝でゴリゴリやったけどダメだ^^;


プラグの塗装を剥がす










おまけにつま楊枝でゴリゴリしてたら目玉が取れた。


ありゃりゃぁ^^;

目玉は後から付けるしかないな。


プラグの塗装を剥がす










しょうがないんで、再度アルコールの中へドボン。


翌日に再度剥がしてみたが、結局剥がれなかった^^;


プラグの塗装を剥がす










ココニョロは3時間浸けたところで、表面の塗膜がきれいに浮いたので、
それを剥がしてから下地の塗料はウエスで擦って取った。


プラグの塗装を剥がす










塗装を剥がしたココニョロは真っ白だけど、これは樹脂が白化したのではなく
元々このような白い色をした樹脂なんだろう。

ココニョロは、ガレージキットの制作に使われるような樹脂を使って
手作りしているんだと思う。


プラグの塗装を剥がす










残ったシケーダーとプリリーは1日置いてから剥がしてみた。



プリリーは、見た目は全く変化がなかったが、ウエスでごしごし擦ったら
きれいに剥がすことができた。

マーチンもそうだったが、表面が平滑なプラグは塗装を落としやすい


プラグの塗装を剥がす










シケーダーは全体がシワだらけになっていたので簡単に剥がれるだろ、
っと思ったら部分的に塗装が残ってしまった。


おまけに素材のプラスチックがひどく白化してしまった^^;


プラグの塗装を剥がす










今回は5種類のプラグをテストしたが、マーチン、ココニョロ、プリリーは成功

Dクラピー、シケーダーは失敗、っという結果になった。



プラグはメーカによって素材のプラスチックの質も違うし塗装も違う

だからどのプラグも一様に塗装を剥離するのは難しい。


プラスチックは、一般的にシンナーに強い性質のものほど塗装が接着しにくい。

だからこのようなプラスチックを使ったプラグでは、比較的塗装が剥がしやすく
素材のプラスチックもアルコールで白化しにくい


また、塗装というのは、塗装したときの条件により塗膜の強度が微妙に異なる場合がある。

ウレタン塗装のような化学反応により硬化するタイプの塗料は、塗装したときの
温度や湿度によって塗膜の硬化状態が変化する。

だから同じプラグでも塗装された季節が違うと塗料の硬化状態が違うので、
今回の実験と同じになるとは限らない。



つまり、プラグの塗装をきれいに剥がすのは、



すごーく難しい^^;


プラグの塗装を剥がす











それから最後にもう一点。


苦労して塗装を剥がして、さあオリカラ塗るぞっとゆーときの注意。


一番最初に説明したシンナーの事を思い出して欲しい。

ラッカーうすめ液はプラスチックを溶かしてしまうという事を!


つまりラッカー塗料でも同じ事が起こるのだ。

へたにラッカー塗料を塗ると、せっかく苦労して塗装を剥がしたプラグが
台無しになりかねない^^;


プラグの塗装には、油性ならプラモデル用の塗料が安全だし、
水性ならばもっと安心だ。

但し、どっちも剥がれやすいけどね^^;


プラスチック用のウレタン塗料が手に入ればベストだけど、売ってるのかな?



以上、

ゼットさんの健闘を祈る!(笑)


プラグの塗装を剥がす


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この記事へのコメント
非常に勉強になったし、
楽しめた記事でした。
ありがとうございます。
Posted by パープルパープル at 2009年08月02日 16:24
さんちんさん こんばんは!

アルコールですかぁ…盲点でしたね。

自分はリューターにワイヤーブラシで剥がしてました。

下地が荒れますが塗料の食いつきが良いです。

が、部屋の中も良い感じに散らかります(笑)

しかしアルコール漬けにされたクラピー

煮干しになってましたね(笑)かなりウケました!


アルコール試してみます。
勉強になりました。
Posted by 龍虎 at 2009年08月02日 19:39
こんばんは!

今回の記事とても参考になり、勉強にもなりました。
永久保存版ですね~!
わたしも、プラグの塗装はがしに困っていました。
私の場合は、なるべく細かい紙やすりで何回かに分けて落としてしまいます。
Posted by wicket at 2009年08月02日 20:06
こんばんは!


大変勉強になりました!
私はオリカラプラグ作る時はクリアー色を買ってきて塗ってました(汗)
クリアー色が無い場合はこの方法使わせて頂きます(笑)
Posted by Y口 at 2009年08月02日 22:24
パープルさん、おはようございます。

初コメントありがとうございます。

記事が少しでも役に立てれば幸いです。
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月03日 08:04
龍虎さん、おはようございます。

アルコールで塗装を剥がす発想はなかなか出てこないですよね。

塗装を削って取ってる人はけっこう多いんじゃないかな?
それもけっこう手間がかかりますよね。
私みたいな面倒くさがり屋は、楽する事ばかり考えますから
削るというのは、考えはあってもやらないですね^^;
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月03日 08:09
wicketさん、おはようございます。

少しは参考になりましたか?

みなさんプラグの塗装剥がしをけっこうやってるんですかね?
私は面倒なんで、上から塗るのがメインです^^;
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月03日 08:12
Y口さん、おはようございます。

参考になったのなら幸いです。

やっぱクリアーを買ってきてそのまま塗っちゃうのが一番簡単ですよね。
その方法に大賛成です(笑)
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月03日 08:15
こんにちは。

凄いですね。
自分なんか考えたこと無いですよ!

刺身部部長は、液に漬けている時にお酒を飲み、そのまま寝てしまい翌日気づいたときにはプラグが変な形になってたとの事でした。
実際見ましたが・・・紙粘土で作ったプラグみたいになってました!(笑)
Posted by タカ at 2009年08月03日 08:35
おはようございます。
土曜に足柄でミノーの釣りに目覚めので
手持ちのミノーで実験してみますね!
Posted by しょうり at 2009年08月03日 09:25
さんちんさん
こんにちは!


早速、実験ありがとうございました!しかも、希少なニョロまで、使っていただけるとは(涙)アルコールでそこまでカラー剥離が出来るとはビックリです!
結果的にプラグ表面が凸凹しているものは地味にヤスリで削って、シンナーでシコシコするしかないんですね…。でもニョロのカラーを剥離して、オリカラニョロを作製したり、カランバのオリカラを作るのは、簡単そうですね!
無理難題をネタにしてもらってありがとうございました!
Posted by ゼット at 2009年08月03日 11:55
こんちは!

さんちんさんも色々とおもしろいことしますねぇ~

しかし、色んなアルコールが好きですねぇ・・・消毒用アルコールまで・・・
メチルにエチルとありますが、精製して飲めるのはエチルだけですよ(笑
Posted by バスは15年でもトラウト1年生 at 2009年08月03日 14:54
こんばんは!

なんだか、解ったような解らないような(爆

今まで通り、重ね塗りでいきます!
Posted by べっち at 2009年08月03日 19:22
タカさん、こんばんは。

天気悪くて湿気が多いので外に出たくなくて、土日はインドア派でした(笑)
2日間この実験してました^^;

刺身部長さんは、普通のシンナーに浸けちゃったんじゃないですかね^^;
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月03日 19:44
しょうりさん、こんばんは。

ミノーもいくつか候補にあげたんですが、数が多すぎると
実験するのが大変なのでやめました。

ミノーでやってみてください。
何が起きても自己責任でお願いします(笑)
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月03日 19:49
ゼットさん、こんばんは。

お役に立てたでしょうか?

ニョロはオリカラ塗りたいと思ってたので、いいチャンスでした。

表面が凸凹したプラグは剥離がしにくいですが、記事に書いたように
プラスチックの材質や塗装によっても違うので、一概に決められません。
きれいに剥がせるプラグもあるかもしれないです。

ゼットさんも試してみてください。
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月03日 19:56
バスさん、こんばんは。

化学屋なんで事件は大好きです(笑)

メチルは飲んじゃうと目がつぶれるか、あの世行きになります^^;
戦時中はお酒が無くてアルコール飲んでおかしくなった人が
実際にいるみたいですね。

あっ、体験談でなくて聞いた話です(笑)
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月03日 20:06
べっちさん、こんばんは。

無理に理解しようとしなくていいです(笑)

重ね無理、じゃない重ね塗り(笑)
これが一番簡単でよいです。
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月03日 20:09
バスさん、再びこんばんは。

自分のコメント呼んで笑っちゃいました^^;

事件は大好きじゃないです。

実験が大好きです(笑)
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月03日 20:20
さんちんさん こんばんは!!

樹脂やプラスティックのルアーの塗装剥がし!!!タイムリーです!!

・・・・がクラピーとシケイダーは他になんかいい方法は無いのでしょうか???

ニョロはボーンチックな色合いなんですね!!
これはいいこと聞いた!!!
Posted by 裕也の父ちゃん at 2009年08月03日 22:25
こんにちは。

お久しぶりです。

エタノールのドブ漬けでキレイに落ちましたというかハゲましたね。
コノ手がありましたね。。。

ワタシは#800のヤスリをリューターで荒削りして、アセトンで仕上げました。
が。。。
業務が忙しく放置して約5ヶ月です。

いつかはわかりませんが、色を塗る気になったらアップします。。。

あっ!40万アップおめでとうございます。
これからも宜しくお願い致します
Posted by パパアングラー at 2009年08月03日 23:49
裕也の父ちゃんさん、おはようございます。

Dクラピーやシケーダーは、よく使うプラグだけにきれいなオリカラを作りたいよね。

どちらもプラスチック素材がシンナーに弱い性質があるみたいです。
アルコール漬けでかなり白くなりましたから^^;
記事にも書いた通り、シンナーに弱い素材は塗料の接着が良いから
剥がすのも大変なんですねー
ヤスリで地道に削るしかないかな^^;
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月04日 08:08
パパアングラーさん、おはようございます。

削って取る場合は、塗料だけをきれいに剥がせればよいですが、
実際にはプラスチック素材も削れちゃいますよね^^;

アセトンはプラスチックを強烈に溶かします。
だから表面を平滑に出来るんですが、
溶けてるって事は形状が変わっているって事です。

どっちにしてもプラグの形状が微妙に変わってしまうので、
元のプラグとは別物になってる可能性がありますね^^;
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月04日 08:13
泡盛の中にニョロを漬け込むと

「ハブ酒」

みたいな感じのいい写真になると思うのですが・・・・・
Posted by しもしも at 2009年08月04日 21:54
しもさん、こんばんは。

>泡盛に漬け込む

そうか!その手があったぁ!?

って、んなアホな(爆)

しもさんらしいコメントありがとうございます(笑)
Posted by さんちんさんちん at 2009年08月05日 22:15
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